私は仕事でいろいろな方にインタビューをする中で、幼少期の経験はその後の人生に大きな影響を与えている、その人の人生を語る上で欠かせないものだと思うようになりました。
そして、お話を伺って昔のこども達は物資はなかったものの、生命力にあふれていてたくましかったという印象を受けました。一方、今のこども達は物や情報に囲まれた生活をしているものの、どこか窮屈でストレスを抱えているとさえ言われています。また核家族化が進み、祖父母世代との関りが希薄になっている状況です。
私は昔のこども達の話を聞いて今のこども達に繋ぐことでエールを送ることができるのではないかと考えました。
どんな人にも10歳の頃があり、歴史を重ねて今に至っていること。
この社会はそういう人々の力で作られてきたこと。
インターネットで世界中の人々とコミュニケーションをとることができる時代になったにもかかわらず、孤独を感じているこども達が増えているようです。私はこども達にもっと、近くにいる人に関心を向けて欲しい、人と人との繋がりを感じてほしいと思っています。
人生の先輩のお話を伝えることで、地域の子どもたちが近くにいる大人の経験や歴史を知り、関心を持つきっかけになればと、この企画を立ち上げました。すべての人が周りの人や物に繋がりを感じ、心が温かくなってくれることを願っています。